HOME > 初心者が気を付けるべき点

生活全体の中でFXの占める位置を決めること

FXをはじめる人に、是非とも「事前に」考えていただきたいことがあります。ファイナンシャルプランナーという「お金に関するプロフェッショナル」たちが、消費者に行うアドバイスを一部取り入れて、お話します。

■お金は「単に殖やせばよい」のではない!
FXに興味のある方は「お金を殖やしたい!」という思いをお持ちでしょう。ただ「お金、お金」と24時間そればかりを考えて生活することのむなしさも、バブルの崩壊やその後の「失われた10年」を経験している私たちはよく知っています。そこで是非とも考えていただきたいのは「なぜお金が必要か?」ということです。

■お金を得るのは何のため?
「将来、年金だけで生活するのが不安なので、今のうちに貯蓄をしたい」「現在の生活をより豊かなものにしたい」「具体的にほしいものがある」「子どもや要介護者がいて、外で働けないので、家でもできるFXでお金を得たい」など、「なぜFXを選んだか?」「お金を何のために使うのか?」を考えてみてください。FXには魅力もありますが、リスクもあります。「将来のことを考える」ならば、住宅ローンやカーローンを早く返済して返済総額を抑えるとか、保険の「かけすぎ」を見直して保険料を抑える、などの手段もあります。

■いくらぐらいお金を得たいか?
目的が決まったら「そのためには、どのくらいの儲けをFXで出したいか?」を考えましょう。人によって目標金額は違ってもいいのです。「本業収入のほかに、月々5,6万円を得たい」「月10万、20万と得られるようになりたい」など。ただ「自分なりのゴール」を決めておかないと、日々の生活が「FXに追われるもの」になってしまいますので、まず「このくらいお金を得たい」とはっきり決めましょう。

■1日何時間(週に何時間)をFXにかけられるか?
たとえば「1日1万円をFXで得たい」という人が、24時間不眠不休でFXに取り組むといのは、効率が悪すぎるでしょう。一方で「1ヶ月に100万円以上をFXで稼ぎたい」という人は、FXに費やす時間が1日あたり相当のものになっても、仕方ないでしょう。バランスを考えて「私にFXができる時間はこのくらい」と目安を決めましょう。 FXは「幸せになるため」のものです。幸せになるつもりが、いつの間にか「FXに追われる生活」になる、というのは本末転倒です。そのためにも「FXを通してどうなりたいのか」をよく考えておきましょう。

額すぎる自己資金額はリスキー

「FXは少額の証拠金で始められる!」ということが、魅力として語られたことがあります。それは間違ってはいません。しかし、何事も程度問題。FXを少額「すぎる」資金で始めるのは、本当にリスキーな行為です。実際の「資金面」と「精神面」のリスクがあります。

■資金面のリスク
多くのFX業者が「1万通貨単位」を最低取引単位としています。たとえば「1ドル100円」のとき、1万ドルを得るためには、極端な場合は「1万円に100倍のレバレッジをかける」ということも、できなくはありません。ドルが上昇傾向にある間は儲けを得られますが、損失を出す場合もあっという間です。

■精神面のリスク
「少額の資金でハイレバレッジをかけて取引する」ということは、人間を「浮き足立った状態」にさせます。投資というのは博打、一か八かの賭けではないのです。冷静さを失った状態での取引は危険です。特に「損を出した場合に、なんとか回復させようと、損きりのタイミングを逃す」ということが怖いのです。だからこそ、FXに取り組む前に資金をある程度確保しておくことが大切です。

■「余剰資金でFX開始」をお勧めします
FXだけではなく、投資というのは「余剰資金ですべき」と言われています。投資には「負ける」という可能性がつきものです。投資に全財産を注ぎ込んで「負けた」場合には、生活が立ち行かなくなります。また、お金に余裕のない状態で投資に取り組むと、トレードそのものの冷静さがなくなります。損失を出したときに「何とか取り戻せないか!」と考えるあまりに損きりのタイミングが遅れる。これが一番怖いのです。

証拠金全てを使わず、銀行への預け換えはこまめに!

FX業者に預けたお金は、FX取引で損失を出した場合や、FX業者の経営状態が悪くなった場合などに、「利用者に返ってくるのか?」という点が、不安になりますね。

■初心者のうちは単利運用を心がける
FXで利益が出た場合に「利益部分」を元手に加えて、資金を運用することで、「FX取引に使えるお金」が増えていきます。そうすれば利益額も大きくなる場合があります。しかし、利益を次の投資に注ぎ込んで、損失を出した場合もあります。今まで積み重ねてきた利益を、1回の取引で一気に失うということも、ありえるのです。初心者のうちは「元手以外の部分は、次の投資には使わない」という単利運用を行って、利益は確保しておきましょう。

■銀行への預け換えをマメに行う
FXで出した利益を、FX口座に預けっぱなしにするのではなく、リスクの分散のためにも、銀行などに預け換えて、自分の資産を守るよう、心がけましょう。

■信託保全とは
信託保全とは「FX業者の自社資金」と「利用者がFX 業者に預けた資金」を別に管理することです。このことで、FX業者が倒産した場合でも、FX業者に預けた利用者のお金は、戻ってくることになります。ただ、信託保全の形態は、全部の業者が同じというわけではなく、保護される資産の内容、割合などは業者によって異なります。信託保全の内容というのは、FX業者のホームページや、郵送で受け取ることのできる資料のなかに、掲載されています。その内容が曖昧であったり、問い合わせをしてもハッキリした答えが返ってこないような業者は、警戒したほうがいいでしょう。信託保全手数料が高くても、できるだけ「利用者の資産の全額を信託保全している業者」を選びましょう。

自分のトレードスタイルを決める

「FXを始めたい!」という人は、「1日(1週間)にどのくらいの時間、FXに費やすことができるか?」を考えるようにしましょう。投資家が全て同じ生活を送っているわけではなく、個人個人に「事情」というものがあります。たとえば「本業がサラリーマンで、早朝や夜間しかトレードできない」という人。あるいは「時間的には取引画面を眺めていることが可能だけれど、子育てや介護などで、突発の事態がいつ起こるかわからない人」などです。

■無理をしないこと!
デイトレード、スキャルピングのような「長時間、パソコンと向き合って、黙々と作業をする」ということができない人は、無理にすることはありません。性格的に無理であるとか、本業があって短時間しか取引できないという人が、デイトレーダーと同じ土俵で勝負するのは無理なのです。

■短期・中期・長期トレード、どれが有利?
ポジションを保有する期間が「1日以内」から「数ヶ月」まで、様々なトレードスタイルがあります。どのスタイルにもメリット・デメリットはありますので、自分の性格、生活スタイルにあった投資法を選ぶようにしましょう。たとえばデイトレードをするメリットは「寝る前にはポジションを決済してしまうので、休むときはゆっくり休める」ということがあります。しかしデイトレードはプロの投資家が参戦している分野ですので、1日あたりにFXに費やす時間が長時間となります。一方で、中・長期にポジションを保有する方法は「定期預金感覚でお金を殖やすことができる」という面があります。この場合には、戦争やテロなどによる急激な相場の暴落が起こることを、常に気をつけていなければなりません。

損切りの大切さ

FXで負けが続く人には「損切りができない」「希望的観測を持ちやすい」という傾向があります。「もうちょっと我慢すれば、相場が上昇に転じるのでは」という希望的観測を持ち、さらに「FXで損をしたら、必ずFXで取り返さなければ気がすまない!」とますます危険な投資法にのめりこんでいくタイプの人です。

■「損小利大」の徹底
投資の世界では「損小利大」という言葉が広く使われます。FX初心者にはまず「損小」を心がけることをお勧めします。FXを行っていくと、必ずどこかで「含み損」を経験することになります。「含み損」をどれだけ「深刻に捉えることができるか」がFX投資家として成功するかどうか、をわけます。含み損は、ポジションを決済したわけではないので、リアリティが薄いのです。「もうちょっと深刻になってから・・・」と決済を先延ばしにする人がいます。しかし、ベテラン投資家たちが、その通貨に見切りをつけて、値崩れが始まったときには、損失は拡大する一方です。「自分の耐えうる範囲内の含み損」におさまっているうちに、損切りを実行することが必要です。

■利益確定もシビアに行う
「損小利大」という言葉には「利益は大きく取る」という意味もあります。しかし相場の上昇というのは、無限に続くわけではありませんので、どこかで「このくらいが限度だろう」と思い切って決済をする必要があります。初心者のうちは「もう少し利益が大きくなるといいな」という希望を持ちやすく、そのために利益確定のタイミングを逃す人が多くいます。「ここまで含み益が出たら、ポジションを決済する」と決めたら、その通り行う。そして「もっと上昇する可能性があったんだ」という経験を、今後のFX投資につなげる勉強の材料としましょう。

強制ロスカットの怖さ

FXで心がけるべきことは、マージンコールやロスカットを受けないような、安全圏での取引をすることです。
●(強制)ロスカットとは、トレーダーの証拠金維持率がある数値より下回った(多くの業者で25%をしたまわった)場合に、取引業者によって強制的に保有ポジションの決済が行われるという措置
●マージンコールとは、追加保証金を要求されることです。FXの口座に預けている証拠金から、含み損を引いた金額が、一定の割合以下となった場合、「保証金を追加したり、ポジションの一部を決済したりして、損失に耐えうる状態にしてください」と警告してくれる仕組み 強制ロスカットも、マージンコールも、投資家の損失が莫大なものとならないようにする措置です。

■高すぎるレバレッジに注意!

FXのメリットでもあり、リスクでもあることは「預け入れた証拠金以上の金額を、取引できるようになる」ということです。高いレバレッジをかけることは「ハイリスク、ハイリターン」な取引を行うということにつながります。ハイレバレッジをかけて取引を行っていると、相場が少し動いただけで、マージンコールやロスカットにあってしまう可能性もあります。証拠金がなくなるだけではなく、FX業者に借金を作ってしまう場合もあるので、注意が必要です。

■暴落のリスク
為替相場が「暴落」することがあります。暴落が起こるのが日本で言う土日・祝祭日にあたっていた場合には、保証金を追加しようにも、日本の金融機関が休みで入金ができないものです。今までにも「相場の暴落」を知りながら、なすすべも無く、強制ロスカットされてしまった、という人もいます。暴落というのは「本当に、まったくの突然」起こるのではなく、兆候が見られる場合が多いのです。暴落の兆候について、投資経験者のお話を聞いたり、書籍などで勉強していくことで、リスク回避ができます。

投資の格言!

■休むもまた相場(休みも相場)
FXは24時間好きなときに取引可能です。とはいえ、24時間FXを「続けなければならない」という意味ではありません。「休む」ということも、投資活動に必要なことと捉えるべきです。また、FXの「チャンス」は24時間常にあるのではないので、チャンスのときに投資をし、危険性の高い時は「休む」ということが、投資で成功するコツなのです。休んでいる間には休養をとること、そして相場の動向を分析・研究して、今後に備えることが大事です。

■利食い急ぐな、損急げ
FX投資における「損切り」の重要性が、広く知られています。相場の値動きが「価格の下落」の傾向を示しているとき(下げ相場のとき)ほど、損失が膨らまないように、早め早めの対処を心がけるべきだということ。FXには損失が膨らんでくると、FX業者によりマージンコールやロスカットが行われる仕組みもあり、このことがきっかけでFX投資用の資金を失うという人もいます。損きりは急いでください!逆に「上げ相場」のときには、一時的に価格が下がってもそこまで大慌てする必要はなく、儲けが多少減ったと考え、今後につなげていけばよいのです。

■機会は短く、待つは長い
FXで「売るべき、買うべき」タイミングというのは、24時間常にあるわけではないのです。そのチャンスは短時間です。機会を逃さぬよう注意をはらって、「ここぞ!」というときに投資をしなければなりません。そのためには、「待つ」間に相場の動向を分析・研究して、今後に備えるという心構えも必要です。また健康状態も良好に保ち、いつでもパワーを発揮できる状態にしておくことが大切なのです。